初めて古着を買うという人にもおすすめの定番が「チャンピオン」のスウェット「リバースウィーブ」。
「キング・オブ・スウェット」と言われる「チャンピオン」の歴史は、「リバースウィーブ」なしでは語れません。
個性とこだわりが感じられる古着の中でもヴィンテージと言われる古い世代のアイテムは、特にその魅力にハマったコアなファンが多いことでも知られています。
ここでは、世代を超えて愛され続ける不朽の名作「リバースウィーブ」について、その歴史や特徴、年代によるタグや素材の違いなど、古着ならではの魅力をご紹介していきます。
リバースウィーブの長い歴史
リバースウィーブの誕生
「チャンピオン」が創業してから15年目、1934年に誕生した「リバースウィーブ」は、当時の営業マン「サム・フリードランド」氏が、スウェットシャツは洗うと縮むという悩みを解決するために開発した独自の製法です。
洋服のパターンについての知識があった彼が編み出したのは、本来なら縦向きに使う生地を横向きに使い、縦方向の縮みを防ぐという方法。
更に両脇にリブ素材を使用し横方向の縮みを防ぐという画期的な製法は、1938年に特許を取得します。
2度の製法特許取得
1度目の特許取得から更に改良を重ね、1952年には2度目の製法特許を取得。
この時、股下にリブ素材を使用したスウェットパンツも同時に特許を取得しています。
それまでは、コピー商品が出回ることを阻止するためにカタログには一切掲載されていませんでしたが、これを機にアスレチック・カタログに初めて掲載され、縮まないスウェット「リバースウィーブ」は一気に広まることになりました。
普通のトレーナーと何が違う?
リバースウィーブは、本来使う生地の方向が縦横逆になっているため、よく見ると生地に横のラインが入っているのが分かります。
一般的なトレーナーはこのラインが縦に入っているため一目で違いを見分けることができます。両脇にリブ素材が施されているため動きやすいのも特徴。
また、作られた年代やモデルによっても違いますが、肉厚でウールのセーターのような温か味があり防寒性も抜群です。
アスリートのために作られた「リバースウィーブ」は、肩に縫い目がなく、前見頃と後見頃が1枚布で作られています。
脇のリブ部分の縫い目には凹凸のない「フラットシーマ」という縫製法を使用し、縫い目が邪魔にならないよう激しい動きにも対応した工夫がされているのです。
タグで分かる歴史
「チャンピオン」の古着を購入する時、注目してもらいたいのがブランドタグ。
プリントの方法やリブの長さ、袖の付け方などでも見分けることができますが、襟の部分に縫い付けられているタグは、古着の歴史や背景を知ることができる大切な情報のひとつなのです。
「リバースウィーブ」は、発売された年代によってタグのカラーやデザインが少しずつ違います。
単タグ、トリコタグなどが有名ですが、逆に言えばタグを見ればその作られた年代が分かるということです。覚えておくとより一層楽しみながら購入することができますよ。
素材の変化も楽しめる
縮みにくく丈夫な作りの「リバースウィーブ」は、現在も新作が販売されています。
最初はちょっと固い感じがしますが、着込んでいくうちに肌に馴染み、味のある風合いになっていく、素材の変化が楽しめるのが新品の良い所。
また、ビンテージアイテムの「リバースウィーブ」は、60年代後半には綿×ポリエステル、70年代には綿×アクリルというように作られた年代によって使われている素材が違います。
素材による肌触りや着心地の違いを即味わえるのは、古着ならではの楽しみ方のひとつです。
原産国によって作りが違う
「リバースウィーブ」の数あるアイテムの中で、往年のファンから最も人気があるのが、「MADE IN USA」ライン。
USコットンを使用し、アメリカ国内での生産にこだわって作られており、「チャンピオン」の長い歴史と伝統を味わえるアイテムです。
「リバースウィーブ」の歴史を知ってしまったら、このUSAラインがきっと欲しくなるはず。
不朽の名作を体感してみよう!
「チャンピオン」の「リバースウィーブ」が不朽の名作と言われる理由が見えてきたでしょうか?
ビンテージアイテムは希少で、そのほとんどが1点ものというのも魅力ですね。
新作を長年かけて自分流に着倒すのもよし、風合いの完成した古着を探すのもよし。何はともあれ、一度体感してみることをおすすめします。
champion (チャンピオン)
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